矯正治療のリスクについて

すべての医療と同様に矯正治療にもリスクや副作用があります。
当院では矯正治療のリスクを知っていただいた上で治療をスタートします。

歯痛

装置装着後、当日から3~4日間程度(特に食事の際)歯痛を感じることがありますが歯が動く正常な反応なので心配ありません。
症状によっては鎮痛剤を服用していただきますが、通常痛みは時間経過と共に消失していきます。長期間に及ぶ場合はお申し出下さい。

むし歯・歯周病・脱灰(初期むし歯)

矯正治療中には装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、しっかり磨いてもらったり、メンテナンスを受けてもらったりする必要があります。
治療中に虫歯や歯周病が見つかった場合は、装置を外して専門医にて治療していただくことがあり、場合によっては治療期間が延びてしまいます。

  • ※当院では、装置を付ける前にブラッシング指導と清掃を行います。ご自分で上手に磨けるようになり清掃状態が良くなってから治療を開始しています。
  • ※なお、矯正前に歯肉の状態が極めて悪い患者様は歯周病専門医をご紹介して治療して戴いております。

口内炎

頬粘膜・口唇・舌などにできることがあります。お渡しする装置をカバーするワックスで対処して下さい。
ワックスが不足、または症状が悪化した場合はお申し出下さい。

歯肉退縮・ブラックトライアングル

特に歯周病や何らかの原因で歯肉が下がっている方は、歯を動かすことでさらに歯肉が下がり歯根が露出することがあります。
また、歯の形にもよりますが、重なっていた歯がきれいに並んでくると歯肉と両隣の歯との間に三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができることがあります。
これは歯肉が下がったように見えますが、実際は正常な歯並びなので問題ありません。

歯髄炎

歯の移動中、様々な原因により歯の神経がしみるように痛むことがあります。
通常数日で治まりますが長期に渡る場合はご相談ください。
また、しみるような症状は他にも原因がありますが気になる方はお申し出ください。

歯の失活

ごくまれに歯が失活し、変色することがあります。

歯根吸収

治療中に歯根が短くなることがありますが、健康な条件下で起こる場合には何の問題もありません。
ただし、口腔衛生が充分に行われずに歯周病を引き起こした時には歯の寿命に影響することがあります。

顎関節症

矯正治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。ほとんどの場合経過観察していると治まってきますが、症状がひどい場合は矯正治療をストップする場合があります。また、状態によっては専門医をご紹介します。

歯の咬耗とエナメルクラック

装置装着後、装置と歯が一時的に強く接触することがあり、まれに歯の一部が磨り減ってしまうことがあります。
治療中または装置除去時、歯の表面のエナメル質にクラックと呼ばれる小さな亀裂が生じることがあります。これは食事や咬み締めなど様々な原因で日常生活においても起こるものです。ほとんどの場合は症状がなく治療の必要もありません。

不定愁訴

矯正歯科治療中、頭痛、首・肩のこり、倦怠感、吐き気など不定愁訴が起こる場合があります。

骨性癒着

ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。この場合、治療方針の変更をすることがあります。

かぶせやつめ物のやり替え

装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります

成長による変化

顎や筋肉などの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。

後戻り

矯正治療後、歯は元の位置に戻ろうとする傾向があります。そのため、装置撤去後にリテーナー (保定装置)で後戻りを最小限に抑えます。
リテーナーを使用しても、顎の成長異常・歯周病・舌や口唇の癖・口呼吸や歯ぎしりなどにより後戻りが生じることがあります。

治療期間など

歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性もあります。
また、装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。